選び方ガイド
その合格実績、オンラインで教わった子のものですか
「東大合格」「志望校合格率96.4%」。 こういう数字が並んでいると、つい強いほうを選びたくなりますよね。 分かります。うちも並べて見比べました。
でも、途中で手が止まったんです。その合格実績、だれが出したものなんでしょう。画面ごしに教わった子でしょうか。 それとも、近所の教室に通っていた子でしょうか。
この記事で分かること(掲載63社を数えた結果)
- 合格実績の記載を確認できたのは51社。全社が出しているわけではありません
- その51社のうち31社は、校舎か訪問指導も持っている会社です
- そのうち、オンラインで教わった生徒の実績だと書き分けているのは6社です
- 実績の書き方は4通り。点数や偏差値の伸びを挙げている社は5社しかありません
この記事の目次
そもそも、実績を出している社ばかりではありません
最初に、意外だったことから書きます。合格実績の記載を確認できたのは、掲載63社のうち51社でした。比較サイトを見ていると全社が実績を掲げているように感じますが、そうではないんですね。
ただし、残りが「実績のない社」という意味ではありません。内訳はこうです。公式サイトに記載があると確認できたのが51社、調べたけれど載っていなかったのが12社です。未確認は0社です。掲載63社ぶん、1社ずつ公式サイトを開いて確かめました。
なので、この記事で見ていくのは「記載を確認できた51社が、どう書いているか」です。母数はずっとこの51社だと思って読んでください。
その実績は、どこで教わった子のものでしょう
さて、本題です。実績を出している51社のうち、31社は 「校舎」か「自宅への訪問指導」も持っている会社でした。オンライン専業ではない、ということです。
すると、こうなります。実績として並んでいる学校名や人数の中に、教室に通っていた子や、 先生が家に来ていた子が混ざっていても、こちらからは分かりません。混ざっている、と言っているのではありません。分けて書かれていないので、分からないという話です。
1対1ネッツ校舎あり
「指導実績75,000名、昨年は合格者2,161名を輩出」と掲げている。合格実績ページの内訳は、国公立・私立大学551名、国公立・私立高校1,366名、国公立・私立中学244名。
Axisのオンライン家庭教師校舎あり
高校生の合格実績ページに「今年も一人ひとりの頑張りが実を結びました!」として、合格した大学名を地域別に掲載している。
アガルート学習コーチング校舎あり
大学受験コースのページに、慶應義塾大学2名、中央大学1名、立教大学1名、群馬大学1名、和歌山大学1名などの合格者を掲載し、「第1志望群の合格率が脅威の87.5%」と記載している。中学生の例として「中学3年生 2022年8月スタート:2か月で3科目偏差値が6アップ!」も掲げている。
オンラインZ会個別指導教室校舎あり
オンライン個別指導のページに「2026年春 合格実績速報!」として、大学入試・高校入試の合格校を人数つきで掲げている(大学入試は東京大学3名、東京科学大学4名、東京外国語大学6名など。高校入試は東京学芸大学附属高等学校、西高等学校、戸山高等学校など)。
オンライン家庭教師WAM校舎あり
「合格体験記」のページに、「実際にオンライン授業を受けている生徒さんは、たくさんの生徒さんが成績アップを実現しています」として合格例を並べている。中学受験は西大和学園中学校・都立小石川中学校・巣鴨中学校・学習院女子中等科・ラ・サール中学校・法政大学中学校、高校受験は開智高等学校・横浜サイエンスフロンティア高等学校・長野県松本深志高等学校・大分工業高等専門学校 電気電子工学科、大学受験は上智大学 総合人間科学部・早稲田大学 人間科学部・東京医科大学 医学部医学科など。「E判定から上智、明治、青学に合格」という例も掲げている。
オンライン家庭教師ネッティー訪問指導あり
トップページに「42年の実績を誇る家庭教師のノーバスによる運営」「創業42年、指導実績10万人以上・登録教師3万名の信頼と実績」「オンライン家庭教師の実績も16年」と掲げている。
「学習方法」のページに「柏市を拠点に対面授業も行っている地域教育工房のオンライン授業は、全国の学校での合格実績があります」と書いている。ただし合格した学校名・人数・年度は掲載していない。
オンライン東大家庭教師友の会訪問指導あり
「累計指導実績2万名」「設立から26年間、生徒様に選ばれ続けている」「現役東大生3人に2人が在籍」「選考率20%以下」と掲げている。
キズキ共育塾校舎あり
「14,000人以上」の卒業生を掲げ、大学合格実績として東京大学・早稲田大学・慶應義塾大学などの難関大学から地方国公立大学までを掲載している。
キミノスクール校舎あり
「成績UP・合格実績」のページに、「すべて入塾1ヶ月以内の実績です」として「入塾後2週間で、毎日自習するようになり、数学のテストが38点UP!」「入塾1週間で数学1Aの基礎修了」「勉強時間ゼロ、ゲームを毎日5時間してたのに数学のテストで55点アップ!」などを学年つきで掲げている。合格実績は「慶應義塾大学/早稲田大学/上智大学/横浜国立大学/千葉大学/明治大学/東京理科大学/立教大学/法政大学/日本大学 など」。偏差値の伸びを添えた合格例(「高2冬で入塾時の偏差値は34。そこから偏差値65までUPして青山学院大学経済学部に合格」など)も掲載している。
スタディコーチ校舎あり
合格実績ページに掲載されている合格校は、東京大学 文科Ⅱ類、慶應義塾大学 商学部、法政大学 経済学部、東京外国語大学 国際社会学部、横浜国立大学 理工学部、福岡大学 人文学部、千葉大学 法政経学部、早稲田大学 人間科学部、千葉大学 国際教養学部、上智大学 総合グローバル学部、早稲田大学 創造理工学部、滋賀大学 教育学部。
トライのオンライン個別指導塾校舎あり・訪問指導あり
「オンラインプロ教師」のページに合格実績を掲げている。中学受験は「開成中/麻布中/灘中/桜蔭中/雙葉中/女子学院中筑波大学附属中/武蔵中/慶應義塾普通部/早稲田中/渋谷教育学園渋谷中/西大和学園中/洛南高等学校附属中/東大寺学園中/神戸女学院中/六甲中/須磨学園中/東海中/南山中女子部/滝中/愛知中/海陽中/名古屋中/金城学院中/他多数」、高校受験は「灘高/筑波大学附属高/開成高/慶應義塾高/青山学院高早稲田大学高等学院/明治大学附属明治高/学習院高等部/法政大学高/西高/戸山高/国立高/青山高/旭丘高/明和高/一宮高/一宮西高/瑞陵高/横須賀高/名東高/昭和高/春日井高/旭野高/高蔵寺高/松蔭高/清風南海高/他多数」、大学受験実績(国公立)は「東京大/京都大/大阪大/北海道大/東北大/名古屋大/九州大/一橋大/東京工業大/筑波大/神戸大/東京外国語大/横浜国立大/金沢大/大阪公立大/千葉大/東京都立大/名古屋市立大/京都府立大/岡山大/広島大/信州大/三重大/横浜市立大/他多数」、大学受験実績(私立)は「慶應義塾大/早稲田大/同志社大/立命館大/南山大/上智大/東京理科大/学習院大/明治大/青山学院大/立教大/中央大/法政大/関西学院大/関西大/日本大/東洋大/駒澤大/専修大/京都産業大/近畿大/甲南大/龍谷大/他多数」と掲載されている。
プロ個別指導SeeD校舎あり
「実績紹介」に体験談を並べており、うち1本が「中学受験合格実績」として合格校を列挙している。「個別指導の塾は実績をあまり公表しませんが、進学個別のSeeDでは合格実績を一部公開します。」として、筑波大学附属駒場中学・横浜国立大学附属横浜中学・渋谷教育学園渋谷中学・麻布中学・武蔵中学・海城中学・芝中学・城北中学・本郷中学・愛光中学・巣鴨中学・東京都市大学附属中学・武蔵野東中学・田園調布学園中学・栄東中学(東大特待)・大宮開成中学・女子美術大学付属中学・文化学園大学杉並中学・目白研心中学・ドルトン東京学園 等…(順不同)と並べている。集計の条件も自ら書いており、「(大手中学受験塾と併塾されている生徒さんも含みます。集団塾だけでは絶対に合格できなかった‼︎と嬉しいお褒めのお言葉も頂いております。但し、講習会生などは実績に含みません)」とある。
みんなの塾校舎あり
オンライン個別指導のページに「みんなの塾に通って東工大や慶應義塾などの難関校に合格した生徒も、勉強のやり方や精神面のコントロールの仕方、カリキュラムの立て方をイチから指導しました。」と記載している。合格者の人数や合格校の一覧は、オンラインのページには出ていない。
家庭教師 学参校舎あり・訪問指導あり
オンラインのページに、講師ごとの実績例として東京大学・一橋大学・早稲田大学・慶應義塾大学・医学部などの大学名を列挙している。
家庭教師&個別指導の合格王訪問指導あり
「合格体験記」のページに、担当家庭教師の文章と保護者の文章を対にして掲載している。中学受験編などに分かれ、生徒ごとに長文の体験談が並ぶ。合格した学校の名前や人数を一覧にした集計は掲載していない。
家庭教師Camp校舎あり・訪問指導あり
「オンライン家庭教師の家庭教師Camp」のページの「他社との比較」表に、合格実績の行として「2023年度難関校135名合格など実績を明示しております。」と記載している(比較相手の「A社」は「実績の掲載がありません。」とされている)。合格した学校名の一覧は、確認した範囲では公開されていない。
家庭教師のガンバ訪問指導あり
合格インタビューのページがあるが、中身はすべて画像で、合格した学校名や合格者数は書かれていない。見出しの画像は「合格おめでとう! 今年も受験という大きな壁を見事乗り越えた生徒さんたちから たくさんの喜びの声をいただきました!」。各件のサムネイルに書かれているのは「メリハリのある指導で苦手教科を克服! 見事志望校合格!」のような文で、学校名は出てこない。
家庭教師のゴーイング訪問指導あり
合格インタビューのページに、合格した学校名を24件並べている(あおぞら高校、和光高等学校、横浜創学館高等学校、駿台甲府中学校、花咲徳栄高等学校、N高等学校など。ほとんどが高校で、中学校が2件)。さらに口コミのページでは「おうちに伺って指導を選んだご家庭」と「オンライン指導を選んだご家庭」という2つの見出しに分け、オンライン側にも学校名つきの合格を4件(あおぞら高校、和光高等学校、横浜創学館高等学校、駿台甲府中学校)挙げている。
家庭教師のパーパス訪問指導あり
トップページに「年間実績 年間 537人 の「勉強嫌い・ニガテ・不登校」の お子さまをお任せいただいています。」と掲げ、続けて「95.5% 先生の指導や相性の満足度」「98.2% 志望校合格率」「87.9% パーパスを通じて勉強が楽になった」「84.4% 自分で勉強する時間が増えた」「50% パーパスを始めて勉強のやり方をつかめた!」を並べている。これらの割合の数字には「※2024〜2026年 卒業生保護者さまアンケート結果」という注記が付いており、全生徒を集計したものではないことが分かる。別に「合格報告」のページがあり、生徒と担当者の対談形式で1件の合格の経緯を載せている。
家庭教師のマスター訪問指導あり
「高校受験対策コース 志望校合格率 96.4%!」「毎年数百名の受験生を志望校合格へと導いている」「累計2万人以上の子供たちを指導」と掲げている。サイト全体では「志望校合格率97.4%」「成果が出た92.7%」「満足度96.0%」「家計にやさしいと感じた91.8%」を掲載している。
家庭教師の銀河訪問指導あり
合格した学校名や合格者数を集計したページは無い。「お客様の声」に寄せられた投稿の中に、合格に触れたものが5件ある。原文は「オンラインでの授業は娘の性格に寄り添った(中略)授業で、毎日のLINEで届く宿題は勉強をする習慣が付く(中略)無事に目指していた特待生として合格することが出来た」「苦手としていた数学が+40点、理科、英語も上がりました。(中略)今回、志望高に合格する事が出来ました。」など。
家庭教師の成績110番訪問指導あり
合格実績のページに、国公立小学校・私立小学校・国公立中学校・私立中学校・国公立高等学校・私立高等学校・国立大学・公立大学・私立大学の区分ごとに、合格した学校名を並べている(福岡教育大学附属小学校、西南学院小学校、福岡県立育徳館中学校、下関市立大学、早稲田大学、慶應義塾大学など)。福岡・山口・佐賀・大分・熊本の学校が中心で、各区分の末尾は「他多数」となっている。
家庭教師ファースト訪問指導あり
「会員様の98%以上が納得!!」「実際に担当する先生の授業が良かった98.7%」「全国9万名以上の教師」と掲げている。
学研の家庭教師訪問指導あり
「過去多くの難関校・付属校・国公立上位校への合格者を輩出いたしました。」として、中学受験(首都圏)97名/(東海)38名/(関西)83名、高校受験(首都圏公立)273名/(首都圏私立)128名/(東海公立)136名/(東海私立)59名/(関西公立)242名/(関西私立)91名、大学受験(国公立)32名/(私立)368名を掲載している。
個別指導塾ココロミル校舎あり
「合格実績 / 合格ストーリー」のページに「2026年合格実績 【合格率 100%】達成」「2025年合格実績 【合格率 99.1%】達成」と掲げ、「2025-2026の合格実績」として「聖光学院1名、慶應義塾中等部2名、慶應湘南藤沢(SFC)4名、海城1名、芝3名、ラサール1名、市川1名、頌栄女子2名、鷗友学園1名、洗足1名、広尾学園1名、広尾小石川4名、三田国際8名、明大明治1名、明治大学八王子4名、明大中野1名、立教女学院2名、立教池袋1名、中大付属1名、法政大学1名、法政第二2名、香蘭3名、開智日本橋3名、早稲田佐賀10名、東京農大一2名、成城5名、成城学園4名、大妻5名、高輪4名、品川女子4名、東京女学館8名、芝国際9名、普連土4名、獨協6名、佼成学園9名、山脇6名、三輪田6名、大妻中野7名、田園調布4名、日駒5名、日本大学豊山5名、桜修館1名、九段1名など多数合格」と学校名と人数を並べている。中学受験専門の塾なので、並んでいるのはすべて中学校である。
大学受験Dialo online校舎あり
2026年度入試の合格実績として「東京大学 / 京都大学 / 一橋大学 / 東京科学大学 / 北海道大学 / 東北大学 / 神戸大学 / 東京学芸大学 / 東京都立大学 / 早稲田大学 / 慶應義塾大学 / 上智大学 / 東京理科大学 / 学習院大学 / 明治大学 / 青山学院大学 / 立教大学 / 中央大学 / 法政大学 / 関西大学 / 関西学院大学 / 同志社大学 / 立命館大学」ほか多数の合格が掲載されている。
大学受験pispis校舎あり
合格実績のページに、生徒ごとの合格先と経緯を掲載している。「慶應義塾大学 文学部」「一橋大学 社会学部」「東北大学 医学部医学科」など大学名まで載せ、1件ごとに「入塾時偏差値:40」のように入塾したときの偏差値を添えている。大学種別(私立・国立)、生徒種別(浪人・現役)、コース(理系・文系)で絞り込める。
坪田塾 ONLINE校舎あり
オンラインコースのページに「オンライン個別指導の受験合格実績」という見出しで、出身校と合格校を対にして並べている。「志學館高等部/慶應義塾大学 法学部」「錦城高校/慶応義塾大学 経済学部」「カドカワ学園S高等学校/慶應義塾大学 総合政策学部」「岡山学芸館高校/北海道大学 経済学部」「北海道立札幌南高校/お茶の水女子大学 生活科学部」「洛南高校/横浜市立大学 医学部」「東海大学菅生高校/東京学芸大学 教育学部」「愛媛県立松山東高校/広島大学 薬学部」など。別に「通塾された生徒さんの実績例」として偏差値の伸び(英語 入塾前38.7→2ヵ月後60.3、国語 40.7→61.4、数学 56.2→69.0)も掲げている。
武田塾オンライン校舎あり・訪問指導あり
「武田塾オンラインの合格実績」という見出しで、塾全体の実績とは別にオンラインの合格を掲げている。国公立大学は「九州大学 工学部/広島大学 理学部/長崎大学 医学部/鹿児島大学 教育学部/大阪公立大学 現代システム科学域/信州大学 工学部/富山大学 理学部/秋田県立大学 システム科学技術学部/釧路公立大学 経済学部」、総合型選抜として「防衛大学校 人文・社会科学専攻/東京農工大学 農学部/島根大学 総合理工学部/富山大学 都市デザイン学部」など。また「オンラインの合格体験記」として「早稲田大学教育学部、関西学院大学法学部ほか 合格 H・Tさん」「明治大学商学部・経営学部、立教大学社会学部 合格 萩田 竣太さん」「札幌医科大学保健医療学部 合格 H・Iさん」などを並べている。
名門会Online校舎あり・訪問指導あり
オンライン専用サイトの「合格体験談」に5件を掲載している。大学受験は「松山西中等教育学校から東京科学大(医学部医学科)」「N高等学校から国際基督教大(教養学部)」「成田国際高等学校から法政大(経営学部)」、中学受験は「放虎原小学校から青雲中」、編入試験は「海外の中学校から同志社国際中学校」。東京科学大の体験談には、生徒本人の言葉として「私は地方からオンラインで受講していました。地元では受けられない、質の高い授業を受けられました」とある。担当講師の記載には「立体図形の問題が多く出された共通テストでは、200点満点を獲得できました」と書かれている。
このうちオンラインZ会個別指導教室・オンライン家庭教師WAM・オンライン家庭教師ネッティー・オンライン学習塾 きみのまなびおてつだい・トライのオンライン個別指導塾・みんなの塾・家庭教師 学参・家庭教師Camp・家庭教師のゴーイング・家庭教師の銀河・坪田塾 ONLINE・武田塾オンライン・名門会Onlineの13社の記載には、たしかに「オンライン」という語が出てきます。ただ、語があることと、書き分けてあることは別です。その13社の記載をもう一度見てみてください。その「オンライン」が指しているのは、実績が載っているページの名前でしょうか。事業をやってきた年数でしょうか。それとも教わった生徒のことでしょうか。
書き分けている社は6社ありました。オンライン家庭教師WAM・オンライン学習塾 きみのまなびおてつだい・家庭教師のゴーイング・坪田塾 ONLINE・武田塾オンライン・名門会Onlineです。書き方は社によってばらばらです。見出しで分けている社もあれば、体験記の前置き、生徒本人の言葉、サービスの説明の一文などのなかにしか 出てこない社もあります。だから、記載を1つずつ読むしかありません。上に出したとおりです。 これは、隠しているという意味ではありません。対面もやっている会社にとって、合格実績は会社ぜんぶの実績ですから、そう書くのが自然でもあります。読む側が、そのつもりで読めばいいだけの話です。
いっぽう、校舎も訪問指導も持たないと確認できた13社については、この心配がそもそも起きません。教える手段がオンラインしかないからです。 実績の強さとは別の話ですが、読むときの確かさは、こちらのほうが上ですね。
残る7社は、校舎と訪問指導の両方までは確認が取れていません。片方は分かっているけれど、もう片方の記載が見つからなかった、という社です。 ここもうちの穴なので、そう書いておきます。
その「合格」、先生自身の受験かもしれません
ここまでは「どこで教わった子か」の話でした。もう一段、深いところがあります。
そもそも、生徒の話ですらないことがあるんです。
講師紹介のページを開くと、「東大合格」「医学部合格」と並んでいます。心強いですよね。でもよく読むと、それは その先生が自分の受験で受かった学校だったりします。
実績の記載|編集部メモ
講師紹介のページ(本文152,702字)に「合格」「実績」の語が27件出てくるが、当サイトが読んだ範囲では講師自身が受けた入試の記録だった(「なんとか東京大学に逆転合格することができました」「宅浪して医学部に合格しました」など)。
実績の記載|編集部メモ
なお、オンラインのページの講師紹介にある「特に桜蔭、渋幕等合格した中学受験の経験を活かしたいです」は、講師自身が受けた中学受験の記録であって、指導した生徒の実績ではない。
事業者が挙げている特長
講師自身が取得している資格として、英検1級・TOEFL98・IELTS7.0・TOEIC955、英検準一級、米国在住経験ありといった記載がある。
実績の記載|編集部メモ
なお講師紹介のページには「一橋大学と国際教養大学に現役合格しました」という記述があるが、これは講師自身が受けた入試の記録である。
実績の記載|編集部メモ
うち1件は「合格実績:東京大学理科三類(最低点+37点・英語107点/120点)、慶應義塾大学医学部医学科、早稲田大学先進理工学部」で、点数の内訳まで書かれているため講師自身が受けた入試の記録と読める。残る2件(「2023年度合格実績:大阪大学・徳島大学・香川大学(いずれも医学部医学科)」「受験激戦区の東京・神奈川での合格実績です」)が、講師自身のものか指導した生徒のものかは、この一覧からは判別できない。
実績の記載|編集部メモ
記事の見出しは「【開成中学校】I.D先生の中学受験合格体験記」の形で、いずれも先生自身の受験の話である(掲載場所も「先生特集」カテゴリの下)。
実績の記載|編集部メモ
当サイトが講師の紹介ページを8枚確認したところ、合格に触れていたのは4枚で、うち3枚は講師自身が受けた入試の記録(「高校・大学受験時に早稲田・慶応に合格しているため」「武蔵中学校に合格し」「東大理一に現役合格」)、1枚が指導した生徒の話(「高校3年の7月から勉強を始めた生徒の方が…7ヶ月で志望校に合格した経験は忘れられません」)だった。
事業者が挙げている特長
講師自身の入試の成績を公開している。いずれも講師自身が受けた入試の記録であり、指導を受けた生徒の成績ではない。
隠しているわけではありません。講師紹介のページに、その先生の経歴として書いてあります。いい先生だという説明としては、まっとうですよね。
ややこしいのは、置かれている場所のほうです。「合格実績」という同じ見出しの下に、 生徒が受かった話と、先生が受かった話が並んでいます。見ただけでは区別が付きません。
それから、はっきり書いておきます。この8社だけがそうだ、という意味ではありません。当サイトが原文まで読んで気づいたのが、この8社です。読み方を知っていれば、ご自分でも見分けられますから、 そのつもりで下の見分け方を読んでみてください。
見分け方は、たったひとつです
その数字や学校名のとなりに、何が書いてあるかを見てください。
「中学2年生」「高3」のような学年があれば、生徒の話。「◯◯大学 △△学部」「出身高校」「入試形態」のような、 その人の経歴が並んでいたら、先生の話です。
置かれているページの名前も手がかりになります。「講師紹介」「先生特集」の下にあるものは、たいてい先生の経歴です。
「どう数えたか」まで書いている社が、わずかにあります
ここまで「だれの実績か」を見てきました。もう1つ、ほとんど誰も書かないことがあります。
その数字を、どうやって数えたか。いつからいつまでで、どの生徒を入れて、どの生徒を外したのかです。
掲載63社のうち、そこまで書いている社は9社でした。
実績の記載|編集部メモ
ただし年度・累計・延べ人数といった集計の条件は書かれていない。
実績の記載|編集部メモ
「※実績は過去累計です」。
実績の記載|編集部メモ
一方で、年度・累計・延べ人数といった集計の条件は書かれていない。
実績の記載|編集部メモ
年度・累計・延べ人数といった集計の条件も書かれていない。
実績の記載
これらの割合の数字には「※2024〜2026年 卒業生保護者さまアンケート結果」という注記が付いており、全生徒を集計したものではないことが分かる。
実績の記載
集計の条件も自ら書いており、「(大手中学受験塾と併塾されている生徒さんも含みます。集団塾だけでは絶対に合格できなかった‼︎と嬉しいお褒めのお言葉も頂いております。但し、講習会生などは実績に含みません)」とある。
実績の記載
累計合格実績(2021〜2026年度累計・延べ人数)として、東京大学6名/京都大学2名/医学部医学科5名/早慶上理33名/GMARCH・関関同立69名を掲載している。
実績の記載|編集部メモ
「※1志望校合格率は第三志望まで含みます。第一志望だけなら41.4%。それでも全国平均(約10%)の4.1倍。盛らず、中で正直に話します。当塾の集計基準は『合格実績ポリシー』に基づきます」「※第一志望校合格率41.4%は2024ー2026年度累計(全国平均10%は当塾調べ)。6カ月以上在籍・特待生制度なし」。累計合格実績には「※2021〜2026年度累計(延べ人数)」の注記がある。
事業者が挙げている特長
合格実績の集計基準を公開している。「契約を結び、料金納入がある生徒のうち、受験学年の最後まで6カ月以上継続して在籍し、オンライン指導等の受講実態がある生徒のみを集計」「特待生制度(無料招待)の不保持」「1人の生徒が複数の大学・学部・学科に合格した場合、延べ人数でカウント」「生徒本人および保護者様の同意(許可)をいただいた場合のみ掲載」と、合格実績ポリシーを公開している。
実績の記載
そのうえで「この実績はT.Satozグループ全体の実績です。[わかるらいぶ、通信制高校一ツ葉高校、進学塾筑紫修学館]」と明記している。
実績の記載|編集部メモ
オンラインで受講した生徒の実績かどうかは書き分けていないが、この社は「グループ全体の実績である」ことを自分から断っている(同じグループに通信制高校と対面の進学塾がある)。
実績の記載|編集部メモ
原文の注記は「※2025年度教室本科生(通年の授業受講生)の合格校です。オンラインでの個別指導受講生も含みます。」で、教室に通う生徒とオンラインの生徒を合わせた集計である。
並べてみて、おや、と思ったところがあります。
条件を書くと聞くと、範囲をせまくする話に聞こえますよね。 体験だけの生徒は入れません、講習会だけの生徒は入れません、というふうに。
ところが、逆向きの断り書きもあるんです。ほかの塾と併用していた生徒も入れています。 グループ全体の実績です。こちらは範囲を広げています。
もう1つ、別の向きの断り書きもありました。その数字が、全員を数えたものなのか、 アンケートに答えた人の中での割合なのかを書いている社です。
これ、けっこう大事だと思いませんか。「合格率◯%」と大きく出ていても、 答えた人の中での割合なら、意味がだいぶ変わりますから。
どちらが正しいという話ではありません。どちらも、書いていない社より正直です。ただ、同じ「合格実績」という言葉の中身が、社によってここまで違うということですよね。
残りの社が、いいかげんに数えているという意味ではありません。当サイトが読んだ欄に、そこまで書かれていなかっただけです。そもそも、書くのが当たり前になっていないのだと思います。
「実績は出しません」と決めている社もあります
ここまで「どう書いてあるか」を読んできました。 最後に、まったく逆の社の話をさせてください。
実績の記載が見当たらなかった社は12社ありました。ふつうは「まだ出せるほどの実績がないのかな」と思いますよね。うちもそう思って、12社ぶんの記録を読み直したんです。
2社は、ちがいました。出さないと決めていて、その理由まで書いてあったんです。
事業者が書いている理由
よくある質問「進学実績を公表しないのはなぜですか?」への回答は「まなぶてらすには受験指導のプロ講師が多数在籍していますが、進学塾のようにトップ校への合格者数を競うことを目的としていません。私たちは、生徒一人ひとりの気持ちや学力、興味関心、特性に寄り添い、最適な学校選びを大切にしています。そのため、全体の進学実績を取りまとめたり公表したりはしておりません。」。なお「まなぶてらすとは」のページには、実績として「200名以上(厳選講師数)」「50万回以上(累計レッスン数)」「30カ国以上(世界の利用者)」を掲げている。
事業者が書いている理由
よくある質問の「⑧合格実績を教えてください。」に対して、原文で「個別指導塾は、1年未満であることが多く、しかも、科目は1科目かせいぜい2科目受講です。入塾テストもありません。」「当塾には開成や桜蔭の生徒も在籍しています。彼らが数学だけ受講しているとして、将来東大に入ったとしましょう。それで、『合格実績:東大2名合格!』と言えるでしょうか?」「また、二人が二人とも東大に入ったのですから、『東大合格率100%!』なわけです。」「これは『事実』ではあるが『真実』ではない、と言えます。そもそも、個別指導塾が合格実績を出していること自体がおかしいと言わざるを得ません。」と説明している。なおオンラインコースの案内ページにある「数えきれないほどの東大生・医学部生・早稲田・慶應の大学生を輩出しています」は、その直前に「元・代々木ゼミナールトップ講師で、教育歴35年。」と続く塾長個人の指導歴の説明であって、この塾の生徒の実績ではない。
理由が、まるで逆を向いています。
片方は「合格者数を競うことを目的としていない」という、 教え方の考えからの話です。もう片方は、もっと踏み込んでいます。
1科目だけ教えた生徒が難関校に受かったとして、 それを自分の塾の実績と呼べるのか。2人しかいない生徒がどちらも受かったら「合格率100%」なのか。そう書いてあります。
あれ、と思いませんか。この記事がずっと言っているのと、同じ話なんです。その数字は、だれの、どういう数え方の数字なのか。比べる側だけでなく、事業者の側からも同じ問いが出ていました。
だからといって、実績を出している社が不誠実という話ではありません。出せば比べてもらえますし、受かった生徒の努力を見せたいのも自然なことです。
ここでお伝えしたいのは1つだけです。実績が載っていない社を、それだけで候補から外さないでください。載せない理由を持っている社かもしれません。
ただし、残りの10社に理由が無い、 という意味でもありません。当サイトが読んだ範囲に、そう書かれていなかっただけです。
実績の書き方は、4通りに分かれます
もう1つ、51社を並べて読んで気づいたことがあります。実績の書き方が、社によってまるで違うんです。4通りに分かれました(1社が2つ以上の書き方をしていることもあります)。
| 書き方 | 社数(母数51社) |
|---|---|
| 合格した学校の名前を挙げている | 37社 |
| 人数を挙げている | 18社 |
| 率(%)を挙げている | 8社 |
| 点数や偏差値の伸びを挙げている | 5社 |
いちばん少ないのは「点数や偏差値がどう伸びたか」で、5社。いちばん多いのは合格した学校の名前で37社です。
ここ、地味ですが効きます。合格した学校の名前というのは、いちばん上まで届いた子の話ですよね。「入ってきたときの成績がどれくらいで、それがどう変わったか」を書いているのは、51社のうち5社だけ。けれど、親が知りたいのはたいてい後者のほうです。
その5社はアガルート学習コーチング・キミノスクール・そら塾・大学受験pispis・坪田塾 ONLINEです。
トップページに「受講科目の成績向上率(そら塾に6カ月以上在籍している中1〜高3の結果)でこんなに成績上がりました!」として、点数の伸びを都道府県・学年つきで多数掲げている。例として「英語 32点UP/東京都 中学3年生 中村さん」「数学 45点UP/神奈川県 中学2年生 青木さん」「歴史 52点UP/奈良県 中学3年生 久保さん」「数学Ⅱ 42点UP/茨城県 高校3年生 我妻さん」。
なお、4通りのどれにも当てはまらなかった社が4社あります。記載はこうです。
「学習方法」のページに「柏市を拠点に対面授業も行っている地域教育工房のオンライン授業は、全国の学校での合格実績があります」と書いている。ただし合格した学校名・人数・年度は掲載していない。
みんなの塾校舎あり
オンライン個別指導のページに「みんなの塾に通って東工大や慶應義塾などの難関校に合格した生徒も、勉強のやり方や精神面のコントロールの仕方、カリキュラムの立て方をイチから指導しました。」と記載している。合格者の人数や合格校の一覧は、オンラインのページには出ていない。
家庭教師のガンバ訪問指導あり
合格インタビューのページがあるが、中身はすべて画像で、合格した学校名や合格者数は書かれていない。見出しの画像は「合格おめでとう! 今年も受験という大きな壁を見事乗り越えた生徒さんたちから たくさんの喜びの声をいただきました!」。各件のサムネイルに書かれているのは「メリハリのある指導で苦手教科を克服! 見事志望校合格!」のような文で、学校名は出てこない。
家庭教師の銀河訪問指導あり
合格した学校名や合格者数を集計したページは無い。「お客様の声」に寄せられた投稿の中に、合格に触れたものが5件ある。原文は「オンラインでの授業は娘の性格に寄り添った(中略)授業で、毎日のLINEで届く宿題は勉強をする習慣が付く(中略)無事に目指していた特待生として合格することが出来た」「苦手としていた数学が+40点、理科、英語も上がりました。(中略)今回、志望高に合格する事が出来ました。」など。
体験の日に、これだけ聞いてみてください
ここまで読むと、実績を見るのがいやになるかもしれません。でも、そうではないんです。読み方さえ決まっていれば、実績はちゃんと使えます。そして足りないぶんは、その場で聞けば埋まります。
体験のときに聞くことを1つだけ決めるとしたら、これです。
「この合格実績のうち、オンラインで教わったお子さんは何人くらいですか?」
「実績はオンラインの子のものですか」だと、はい、で終わります。人数で聞くと、本当のところが出ます。まだ多くはないんですという答えが返ってきたら、それはそれで誠実な会社です。数が少ないこと自体は、悪いことではありません。オンラインを始めたばかりの会社なら、当然そうなります。
もう1つ足すなら、「うちの子と同じくらいの成績から始めた子は、どうでしたか」。 さっきの表のとおり、伸びを公表している社は5社しかありませんから、これは聞かないと出てこない情報です。