選び方ガイド
「数学が上がった」と書いてあります。だれの点数でしょう
数学だけが、どうしても上がらない。いちばん相談の多い科目ですよね。
各社のサイトを開くと、心強い数字が並んでいます。何十点アップ、共通テストで満点。ここまでは、どの比較サイトにも載っています。
ところが、原文まで戻って読んでみたんです。そうしたら、あれ?同じ「実績」の見出しの下に、まったく別のものが並んでいました。
この記事で分かること(掲載63社を数えた結果)
- 数学・算数のことが書いてあったのは20社。そのうち点数や割合の数字まで出しているのが9社です
- その9社のうち1社は、生徒の点ではなく講師自身が受験で取った点でした。同じ「実績」の見出しの下に並んでいます
- 前の学年や前の単元まで戻ると書いている社は2社。「基礎から」とは書いても、どこまで戻るかまで書く社は多くありません
- 講師の専攻や担当教科まで出している社が2社。数学科卒か、担当教科に数学があるかが読めます
- なお、当サイトは対応科目を項目として持っていません。ここに出てくる数は「数学に対応している社の数」ではなく、当サイトが読んだ欄に記載があった社の数です
気になるところから読んでください。
この記事の目次
どの社が、どの話をしているか(先に一覧で見る)
本文を読む前の目次がわりです。気になった語を押すと、その社の記載が並んでいる場所へ飛びます。
Axisのオンライン家庭教師小学生・中学生・高校生
MeeCoo小学生・中学生・高校生
ウィズスタディ中学生・高校生・既卒生
オンライン家庭教師ネッティー小学生・中学生・高校生
オンライン家庭教師マナリンク小学生・中学生・高校生・既卒生
オンライン個別指導 Fit NET STUDY小学生・中学生・高校生
オンライン東大家庭教師友の会小学生・中学生・高校生・既卒生
キミノスクール中学生・高校生・既卒生
そら塾小学生・中学生・高校生
ツクガク中学生・高校生
プロ個別指導SeeD小学生・中学生・高校生・既卒生
家庭教師のゴーイング小学生・中学生・高校生
家庭教師の銀河小学生・中学生・高校生
名門会Online小学生・中学生・高校生・既卒生
数学・算数の記載があったのは20社です。 そのうち6社は、記載はあるのに、上のどの切り口にも当てはまりませんでした(=「数学に対応しています」とだけ書いてある社です)。この一覧には出していません。
数学の点数を出している社を、全部並べます
まず、生徒の点数として出ている8社を、当サイトが読んだ欄から、そのまま並べます。
読むときは、主語を探してみてください。だれが、どこで、その点を取ったのか。そこまで書いてある社と、書いていない社があります。
事業者が挙げている特長
数学の点数が30点程度から60〜70点に上がった例。合格者の声に「数学が苦手で、模試などで点数を取れず悩んでいました。自宅付近に塾もなく困っていました。そんなときにAxisのオンライン家庭教師を知りました。オンラインであれば自宅でリアルタイムに指導を受けることができ、とても助かりました」とあり、受講開始前後の成績を尋ねる設問への回答として「数学の共有テスト対策の問題の点数が30点程度から60〜70点にアップ」を載せている(「共有テスト」は原文のまま)。
事業者が挙げている特長
学習管理のページの生徒例に「具体的には、入塾後「数学1A」から取り組み、1ヶ月ちょっとで完成させる。ただ、早いだけでなく確認テストでの理解度も、常に9割近くで授業に臨んでいるので、他の受験生よりも「質・量」ともに上回って勉強ができている。」と載せている。
指導実績
「成績UP・合格実績」のページに、「すべて入塾1ヶ月以内の実績です」として「入塾後2週間で、毎日自習するようになり、数学のテストが38点UP!」「入塾1週間で数学1Aの基礎修了」「勉強時間ゼロ、ゲームを毎日5時間してたのに数学のテストで55点アップ!」などを学年つきで掲げている。
指導実績
例として「英語 32点UP/東京都 中学3年生 中村さん」「数学 45点UP/神奈川県 中学2年生 青木さん」「歴史 52点UP/奈良県 中学3年生 久保さん」「数学Ⅱ 42点UP/茨城県 高校3年生 我妻さん」。
指導実績|編集部メモ
実績紹介の一覧には、合格校の列挙のほかに点数・順位の伸びを書いた体験談が並ぶ(「入会後5科+50点以上、英語+20点以上UP」「通塾1ヶ月で5教科119点アップ」「苦手な数学34点UP」「定期テストで3科の学年14位取れました」など)。
指導実績|編集部メモ
なお指導法のページにも同じ2つの見出しがあるが、そちらのオンライン側は合格ではなく「ずっと平均点以下だった数学で90点とれた!(中3)」「オンラインだから何でも聞けて ニガテな関数 克服(高2)」の2件で、どちらも画像と動画である。
指導実績
原文は「オンラインでの授業は娘の性格に寄り添った(中略)授業で、毎日のLINEで届く宿題は勉強をする習慣が付く(中略)無事に目指していた特待生として合格することが出来た」「苦手としていた数学が+40点、理科、英語も上がりました。(中略)今回、志望高に合格する事が出来ました。」など。
事業者が挙げている特長
オンライン専用サイトの合格体験談に、指導科目が数学のプロ教師の説明として「当初は数Ⅲの問題が苦手とのことでしたが、指導を進めていくうちに数Ⅲの計算に持ち込む以前の立体図形の考察が苦手なのではないかという節が見られ、立体図形の扱い方を学ぶ時間を取りました。その甲斐もあって立体図形の問題が多く出された共通テストでは、200点満点を獲得できました」と載せている。
1つおことわりを。ここに出しているのは、数学が出てくる文だけを抜き出したものです。「◯カ月以上在籍している生徒の結果」といった集計の条件が、 同じページの別の場所に書かれていることがあります。気になった社は、各社のページから公式サイトまで戻ってみてください。
その点数、生徒のものとは限りません
並べていていちばん驚いたのが、ここです。
数学で満点。二次試験で高得点。数字だけ見ると、すごい成果に見えますよね。でもこれ、先生が自分の受験で取った点なんです。
事業者が挙げている特長
講師紹介のページが講師ごとに「所属学類」「入試形態」「得意科目」「高校時の偏差値」を掲げ、「2025年度前期入試で工学システム学類に現役合格。共通テスト81%,2次試験数学85%を獲得。」「二次試験では国語、数学、英語を受験し、数学では満点を取りました。」のように書いている。
隠しているわけではありません。講師紹介のページに、講師の記録として堂々と書いてあります。数学ができる先生だ、という説明としては正しいですよね。
ただ、親が知りたいのは「うちの子がどうなるか」のほうです。先生がすごいことと、生徒が伸びたことは、別の話ですから。
見分け方はひとつだけ。その数字のとなりに、学年が書いてあるかを見てください。 「中学2年生」「高3」と書いてあれば生徒の話、学部や入試の年度が書いてあれば先生の話です。
「基礎から」と「前の学年まで戻る」は違います
数学は、つまずいた場所が今の単元にあるとは限らない科目ですよね。高2で詰まった原因が、中1の比例にあることもあります。
そこで、前の学年や前の単元まで戻ると書いている社を探しました。2社です。
事業者が挙げている特長
高校数学の講師一覧ページに、指導の進め方として「その過程の中でもしつまずいてしまった場合は、小学校や中学校の内容まで遡ることもあります。小・中学校で習った計算力がベースになることも多々あるので」と説明している。
事業者が挙げている特長
数Ⅲの手前の立体図形まで戻した指導の例。
「基礎から丁寧に」とは、ほとんどの社が書いています。でも、どこまで戻るのかまで書いてあると、ずいぶん具体的に見えてきません?
念のため書いておくと、ここに出てこない社が「戻らない社」ではありません。当サイトが読んだ欄に、そこまで書かれていなかったという意味です。
数学を専門に学んだ先生か、まで出している社
もう1つ、数学だけは効いてくるところがあります。担当する先生が、数学を専門に学んだ人かどうかです。
講師の専攻や担当教科まで出している社が2社ありました。
事業者が挙げている特長
講師紹介のページがタイトルから「(北海道大学大学院 数学科専攻)」のように専攻を掲げており、プロフィール欄に「担当教科 中学生:数学、理科、英語/高校生:数学、物理、英語」「出身大学 北海道大学 理学部数学科⇒北海道大学大学院 数学科専攻」「指導歴 大学生の時に2年間ほど大手の個別塾で指導をしていました。」が並ぶ。
講師|編集部メモ
講師紹介のページには「北海道大学大学院 数学科専攻」のように、講師一人ずつの出身と担当教科も出ている。
事業者が挙げている特長
講師の最終学歴として「早稲田大学 教育学部 数学科 卒業」「金沢大学 理学部 数学科 卒業」「北海道大学 大学院理学院 数学専攻 卒業」が表示されている。
数学科卒でなければ教えられない、という話ではありません。ただ、そこまで出している社は、だれが教えるかを見せる気があるということですよね。
数学の先生を、人数や絞り込みで見せている社
もう一段こまかい話を。「講師が◯◯人います」は、どの社も書いていますよね。でも、そのうち数学を教えられるのが何人かは、ふつう書いてありません。
数学の先生を、人数で出すか、科目で絞り込ませるか。どちらかの形で見せている社が3社ありました。
事業者が挙げている特長
オンライン家庭教師一覧では、科目(国語/数学・算数/英語/社会/理科/小論文/その他)、「医学部生のみ」という条件、所属大学(30校の一覧から選択)、出身校で先生を絞り込める。
対応している目的|編集部メモ
オンライン家庭教師一覧の絞り込みは「科目」(問わない/国語/数学・算数/英語/社会/理科/小論文/その他)、「条件」(医学部生のみ/問わない)、「大学」、「出身校」だけで、中学受験・高校受験・大学受験・補習・不登校といった目的別のコースやカテゴリは存在しない。
事業者が挙げている特長
高校数学の講師一覧ページの見出しが「数学I・A・II・B & IIIの対策におすすめの225名のオンライン家庭教師」となっており、数学を教えられる講師の人数が示されている。
事業者が挙げている特長
数学のページに「当会には ・中学数学の家庭教師が1600名~ ・高校数学(文系)の家庭教師が1400名~ ・高校数学(理系)の家庭教師が1000名~ 在籍しています。国内最大3.8万人以上在籍する教師の中から、ご希望に合わせて」と記載し、「理系の女性教師による授業」「中学や高校、塾の数学テキストを使ったテスト対策」なども挙げている。
ただし、この数どうしを比べないでください。「中学数学」で数えている社と、「高校数学」でひとまとめの社があります。数え方が違うものを並べても、大きいほうが強いことにはなりませんよね。
ここで効いてくるのは、人数そのものより「選べる幅がある」ということです。合わなかったときに、代わりがいるかどうかですから。
数学だけを取り出して頼めるか
数学だけお願いしたい。これ、けっこう多いご相談だと思うんです。
ところが「対応科目:英語・数学・国語…」という書き方は、ほとんどの社がしています。あれは「数学も教えます」であって、「数学だけのコース」ではありませんよね。
コースや講座の名前そのものに数学・算数が入っている社を数えたら、3社でした。
事業者が挙げている特長
数学・算数だけを扱うコースがある。コースの一覧に、高校受験専門コースの「数学特訓コース」、小学生コースの「算数文章題克服コース」など、数学・算数だけを扱うものが並んでいる。
事業者が挙げている特長
数学だけを扱う講座が並んでいる。講座名も「京大文系数学〈過去問添削〉記述力強化講座」「【元教員と学ぶ】赤点ライン脱出へ!高校数学のつまずき解消講座」「応用になると解けない生徒様向け講座(数学)」のように、数学だけを扱うものが並ぶ。
料金表のコース名
年長〜小2 算数または英会話(1回20分・各コース)
名前がついていると、何をやるかが決まっています。「苦手克服コース」より「算数文章題克服コース」のほうが、 初回に何をされるか想像がつきません?
書いていない社は、数学に弱い社ではありません
残りの43社について、はっきり書いておきます。
「数学に弱い社」ではありません。当サイトが読んだ欄に、数学の記載が無かったという意味だけです。
そもそも当サイトは、対応科目を項目として持っていません。英語も国語も同じで、どの社が何を教えるかを、横並びで数える手立てがないんです。
読んだのは、この7か所です。
- ・事業者が挙げている特長
- ・指導実績と、その編集部メモ
- ・料金表のコース名と、料金プランの編集部メモ
- ・対応している目的の編集部メモ
- ・体験の内容と、その編集部メモ
- ・講師と、講師を選べるかの編集部メモ
- ・掲載を判定したときに引いた記載
ほとんどの社は数学を教えます。ここで見ているのは「教えるかどうか」ではなく、 「数学について、どこまで書いているか」のほうです。
体験の日に、これを1つ聞いてみてください
というわけで、この件も最後は「聞く」で決まります。
体験や面談のときに聞くことを1つ決めるとしたら、これです。
「うちの子は、どこまで戻ることになりそうですか?」
「数学に強いですか」だと、強いです、で終わります。戻る場所を聞くと、体験でどこを見ていたのか、 そもそも見ていなかったのかまで、まとめて出てきます。
ついでに「その先生は数学が専門ですか」も足しておくといいかもしれません。担当が決まってから聞くより、決まる前に聞くほうがずっと楽ですから。